宮脇医院

心のこもった地域医療をめざして。からだの不調・不安のご相談承ります。山形天童で内科・消化器科をお探しなら宮脇医院へ。

健康コラム

第7号『大腸内視鏡検査 より楽に 新しい腸管洗浄液』

2016/09/26

 大腸内視鏡検査というと「検査前に大量に飲まなければならない液体の腸管洗浄液がイヤで受けるのはちょっとなぁ」とためらわれる方がとても多いのですが、最近、新しい腸管洗浄剤(ビジクリア)が開発されました。

 大腸疾患、特に大腸がんや難治性炎症疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)は、近年日本でも罹患率が上昇しています。これらの疾患の確定診断や治療においては大腸内視鏡検査が必要不可欠なものとなっています。胃の内視鏡検査では当日朝の禁食で十分な場合が多いのですが、大腸内視鏡検査となると、腸管内の便などを完全に排出する必要があります。 これまでは検査前に腸をきれいにする腸管洗浄薬では、液体のもので服用液量が多く、味にも問題があるため、服用時に嘔気を催すなどして、必要十分量を摂取できないケースもありました。

 新しい腸管洗浄剤(ビジクリア)は従来の液状の腸管洗浄液と異なり錠剤です、水やお茶(緑茶、ウーロン茶)などで服用します。

 その点が好評の原因になっているようです。 大腸内視鏡検査開始の4~6時間前から、1回当たり5錠ずつ、約200mLの水とともに15分ごとに計10回(計50錠)服用します。日本で初めての錠剤タイプの腸管洗浄薬で、錠剤を水や好みのお茶などで服用するので味の問題はありません、1回の検査で服用する錠数は50個と多いものの、10回に分けて飲むことができるので患者さんにしてみれば比較的楽に前処置を受けることができます。

 ただし高齢者や腎機能がわるい方は服用できません。 ビジクリアは、患者さんの検査前の負担を軽くすることで、より大腸内視鏡検査が受けやすくなることが期待されます。

-健康コラム