宮脇医院

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健康コラム

第1号『身近な病気・便秘』

2016/09/26

 便秘の種類には4つのパターンがあります。

【弛緩性便秘】
便秘の多くはこのタイプです。大腸の緊張がゆるんでいて動きが弱く、便意を感じなくなってきます。野菜不足など不規則な食生活や運動不足などが原因になります。

【けいれん性便秘】
大腸の運動が強すぎ、けいれんを起こし、腸がくびれたところで便の通過を妨げて便秘になります。
特徴として便意は強いが排便困難、腹痛、腹がゴロゴロ鳴ったり、腹が張ったりします。精神的ストレスなどで自律神経が乱れることなども原因になります。

【直腸性便秘】
便が直腸に達しても便意がおきず、便秘になります。忙しくてトイレに行かず、我慢をしたりすることが原因になります。

【器質的便秘】
腸にがんなどの器質的な病気があり、通過障害をおこしている場合などが原因になります。

【便秘の治療は?】
まずは水分、食物繊維を十分に摂ること。そして朝、きちんとトイレに行く習慣をつけること。運動不足の解消などが必要です。
それでもだめな場合、便秘薬で治療します。

 受診される患者さんによっては、以前から下剤を使って自己流で便秘のコントロールをして長期間強い下剤を使用していることがあります。場合によってはそのような状態が続くと大腸の働きを弱め、さらに下剤の量を増やさなければ排便を得られなくなり、自然な便意を失います。それが続くと便が出ているにもかかわらず「残便感」「腹部膨満感」などの症状が出てきます。これは腸を薬によって過度に動かした、または刺激した結果だと考えられます。便秘の治療にはいわゆる下剤を使った治療が一般的ですが、それだけでは快便を得られず、不満をもっている人がかなり多いようです。 便秘の治療は生活習慣にも目を向けながら、状態を診ながらその人に合う便秘薬を組み合わせて行います。

 慢性的に経過しやすい疾患でもあり、なかには重大な病気がかくれていることもあります。

 自己流で悩むよりもまずは医療機関を受診して相談することがいちばんです。

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