第3号『大腸の病気 大腸ポリープと大腸がん』
2016/09/26
大腸ポリープや大腸がんが気になっているけど検査するのもこわいし、なんて思っている人はけっこう多いのではないかと思います。
今回は大腸の検査とポリープ治療についてお話ししたいと思います。
大腸ポリープや小さな大腸がんは基本的に無症状です。
いちばん確実なのは大腸内視鏡(大腸カメラ)で大腸を直接調べることです。
大腸ポリープには大きく二つに分けて腺腫と過形成ポリープがあります。
腺腫は大きくなるとともに「がん」を伴ってくる可能性があり治療の対象になります。
通常は過形成ポリープや5ミリ以下の小さな腺腫では経過観察でも問題はありません。
一般的には5ミリ以上で、もしくは腺腫で前回の検査より明らかに大きくなっている場合に内視鏡で切除することになります。
その後、切除したポリープを顕微鏡でよく調べて最終的に診断します。
その時点で大腸がんが含まれていたかどうかはっきりします。
しかし切除後に顕微鏡で見て「がん」になっていたとしても、粘膜表面にとどまっている場合には内視鏡で切除するだけで治療を終了することができます。
また、小さくても最初から「がん」として発生してくる場合もありますが、小さくて「根っこ」がない場合は内視鏡で切除できます。
大きな病変や明らかに粘膜下に「根っこ」があると思われる場合は最初から外科的に手術で治療することになります。
ちょっと検査に抵抗があっても早い段階で発見することが何よりいちばんです。